売れるカメラとは?売れないカメラとは?

お引っ越しの準備や年末などで家の掃除をした際、古いカメラが出てくるのは往々にしてあると思います。

若い時に使っていたフィルムカメラや、亡くなった父親が趣味で集めていたクラシックカメラなど、

日本の押し入れにはたくさんのフィルムカメラが眠っていると言われています。

『写真は今やデジタルの時代、今後フィルムカメラは使う事は無いし処分しよう。当時は高かったけどこのカメラ今でも売れるのかな?』

とお思いの方もいらっしゃるかと思いますので、簡単ではありますが本日は記事にしていこうと思います。

①売れるカメラと売れないカメラの違いとは?

売れるカメラと売れないカメラでは一体何が違うのでしょうか?

結論から申し上げますと『需要の有無』です。

これはもちろんカメラに限らずという事になりますが、『欲しい人がいる⇒売れる』、『欲しい人がいない⇒売れない』

と言った非常にシンプルな話です。

また、その需要の程度によって市場価格が決まり、カメラの価値に差が出てきます。

生産数や流通量が少ない希少なモデルは中古市場でも人気があり、需要が高いと言えます。

逆に、『中古市場に大量に出回っていて入手が容易なカメラ』はお買取金額がつきづらくなります。

もちろん、購入時は安くはない買い物ですので、私としましても心苦しい時もありますが、

それは発売当時3万円だったカメラでも20万円だったカメラでも同じで、初心者用がプロ用かなどグレードも関係がなく、

人気が無いカメラは欲しいと思う人がいないためどうしても安売りされる結果となり勝ちです。

一概には言えないのですが、1980年から2000年くらいまでに発売された、

オートフォーカスが搭載され始めた時期のカメラは比較的安いお買取金額になる傾向にあります。

②ハイテクなカメラが高く売れるとは限らない?

今でも人気のある、また高値で売買されているフィルムカメラはどのようなカメラでしょうか。

『売れないカメラ』で、オートフォーカスを搭載したフィルムカメラは需要が無い、と前述しましたが、

それよりもローテクなマニュアルフォーカスのカメラは逆に人気が高いものが多く、

中には数万円~数十万円で売買されているカメラも少なくありません。

また、マニュアルフォーカスのカメラも大きく二つに分類され、シャッターや露出を電子的にコントロールする『電子式カメラ』と、

同様に各部制御をバネなどのメカで行う『機械式カメラ』に分けられます。

この電子式と機械式、どちらの人気・需要が高いかというと、これもよりローテクな『機械式カメラ』となります。

マニュアル操作の機械式カメラがどれほどローテクかと言うと、写真一枚撮影するために、

1)フィルムを巻き上げる

2)ピントを合わせる

3)フレーミングをする

4)絞りを合わせる

5)露出計を見てシャッタースピードを決める

6)シャッターを切る

と、一枚の写真にこれだけの操作が必要となります。

一方で、電子式フルオートのカメラですと、デジタルカメラ同様にフレーミングをし、

シャッターボタンを押すだけで露出の合ったきれいな写真が撮れます。

では、なぜこのように操作が面倒なカメラのほうが人気が高いかと言うと、要因は様々ありますが、ひとつには壊れにくい、

また壊れても修理が可能なものが大半で機械式カメラは半永久的に使用することができるカメラと言っても過言ではありません。

カメラ内部はバネや歯車などの金属部品で組み立てられており、部品が壊れても同じ形状の部品を作ることで修理する事ができます。

ですが、電子式カメラはたくさんの電子部品が組み込まれていて、修理の際に交換部品が無いと修理不可能となってしまいます。

また、使用するにあたっても、電子式カメラは電気により各部をコントロール・動作させるためバッテリー(電池)が必須となります。

機械式カメラは撮影者自らの手で操作するため、露出計の動作を除けば電池が必要無く、フィルムがある限り延々と撮影し続けることが可能です。

と、いろいろ機械式カメラと電子式カメラを比較しましたが、機械式カメラは撮影時に一瞬を捉えるような速写性はありませんが、

いつでも、またいつまでも使い続けることができる一生モノ、これが機械式カメラの魅力と言って間違いないかと思います。

③出てくるかも!?今でも高値で売れるカメラ

高く売れるカメラの傾向に触れてきましたが、ここで一例ではあるものの、

今でも人気・需要のある、中古市場で取引されているフィルムカメラを挙げてみます。

中には数万円~十数万円のお買取りとなるカメラも・・・

・Leica/ライカ

まずはフィルムカメラで絶対的人気を誇るライカです。

ほとんどのLeica・Leitzのカメラ・レンズには価値があると言っても言い過ぎではありません。

M7は電子式のカメラですが、ライカには機械式も電子式も関係ありません。

バルナックタイプやM型などレンジファインダーカメラが有名ですが、Rシリーズ一眼レフカメラやコンパクトフィルムカメラも人気があります。

・HasselBlad/ハッセルブラッド

次にアポロ計画で初めて月面で使用されたカメラとしても知られるハッセルブラッドです。

プロの写真家がこぞって使用していたこともあり、強い憧れを持ったアマチュア写真家の方も多かったと言います。

発売当時はフィルムカメラとして生産されていましたが、フィルムマガジンと本体が分離できる構造のため、

後に同形状のデジタルセンサーを取り付けて撮影することのできる『デジタルバック』が開発され、

デジタルカメラとして使用されるケースも少なくありません。

デジタルバックの恩恵もあり、ハッセルブラッドのカメラ・レンズは今後も需要が無くなる事はなさそうです。

・Contax/コンタックス

京セラコンタックスのカメラは、高性能カールツァイスレンズが使える事で当時から人気の高いカメラです。

また、コンタックスのコンパクトカメラは世界的に人気が高く、年々中古価格が高騰しています。

T2やT3、G2などは数年前と比べると2倍~3倍ほどの価格になっているモデルもあります。

・Mamiya/マミヤ

レンズ交換式のレンジファインダースタイル中判フィルムカメラ『Mamiya7』は、中判フィルムカメラを手軽に持ち歩けるという事で、

最近はまた人気が高まっているように感じます。

中判レンジファインダーカメラに『プラウベルマキナ』がありますが、マミヤ7はレンズ交換式のためシーンにより画角を変更することができ、

より実用性が高いカメラと言えます。

 

その他にも、PENTAX/ペンタックス、OLYMPUS/オリンパスなどが挙げられ、ペンタックスの中判フィルムカメラや、

オリンパスのOMシリーズなどは根強い人気があり、高く売れる傾向にあります。

Nikon/ニコン、Canon/キヤノン、Minolta/ミノルタなども、すべての商品と言うわけにはいきませんが、

高く売れるモデルが存在します。

 

本日はカメラに触れてみました。

お客様との会話の中でも、「古いカメラなんてあかんと思って捨ててもうたわ」と言う方も少なくないですが、

捨ててしまうとゼロ円ですし、現代では処分にお金がかかってしまうケースもあります。

もちろん、お買取には状態も大きく影響しますが、使い込んだお品でも、破損が見られるお品でも、

よければ一度拝見させて頂ければと思います。

思い入れのあるお品、大切にされてきたお品、きっちり査定させて頂きます。

また、フィルムカメラの話題が中心になってしまいましたが、デジタルカメラももちろんお買取しておりますし、

高くお買取する事が可能なお品も多くあります。

カメラのご売却をお考えの際、是非当店にご用命くださいませ。