商品券、ギフト券の歴史や違いとは?

①歴史

歴史の資料に残されている日本の「金券」の始まりは、諸説ありますが「商品券」だったと言われており、

国税庁の租税史料室が所蔵している租税に関する史料によると、商品券の発祥は江戸時代中期頃で、

仙台地方で発行された「御厄介豆腐切手」が、現代につながる商品券の起源と言われているようです。

仙台地方では、懇意にする人へ日頃の感謝の印に豆腐を贈る慣例があったそうで、

行事などで一時的に豆腐の購入が集中するのを避けるために、また、当時は保存手段もない事に鑑み、

必要な時に豆腐を受け取る事ができる商品券が発行されたそうです。

江戸時代後期になると、老中・田沼意次の政策で全国の金貨(小判)や銀貨などの貨幣価値が統一され、

貨幣経済が発達した事もあり、当時経済の中心地であった大坂(現・大阪)において、

1793年に高麗橋の菓子店「虎屋」(現在の和菓子店「鶴屋八幡」)の「饅頭切手」を皮切りに、

「菓子手形」「酒切手」「煉羊羹切手」「寿し切手」「蒲鉾切手」など多種多様な商品券が発行され、

通貨のように利用されると共に冠婚葬祭などの贈答用としても多く用いられました。

この事から現在の「ギフト券・ギフトカード」にも似ている用途であることが受け取れます。

また、将軍のお膝元の江戸(現・東京)では、天保年間(1830年~1844年)に日本橋で鰹節の商いをしていた、

「にんべん」の六代目・高津佐兵衛により発行された、銀製の商品券「イ(にんべん)の切手」が、

木や紙ではなく銀で価値を担保する事により、市井に広く流通させる事に成功したそうです。

その他にも明治期に発行されたものとしては、日本橋「三越」の「呉服物切手」等が有名です。

ちなみに、「商品券」という名称は明治20年代に生まれたそうですが、

それ以前は「切手」や「手形」と呼ばれることが一般的でした。

②”商品券”と”ギフト券”との違いは?

・商品券

ではまず先に「商品券とは何か」という部分ですが、

券に記載されている金額の商品やサービスを提供してもらうことができる有価証券です(商品切手とも呼ばれます)。

これらの券は、小売店や事業協同組合などが発行をしています。

自身で使用する目的で購入する事もありますが、多くの場合は贈答品として購入されています。

発行している小売店やその加盟店などで使用する事が可能です。

現金と同じように使用できますが、現金とは異なり、おつりがもらえないことがあります。

おつりについては、「商品券」や利用する小売店などによって対応が異なります。

券に記載されている金額が、購入したい商品やサービスの価格に達しない場合は、

現金とあわせて使用する事が一般的です。

・ギフト券

次にギフト券についてですが、要はギフトカードの事を指します。

券に記載されている金額に達するまで、商品やサービスなどを購入できる有価証券です。

「ギフト券」は、クレジットカード会社が発行するものを指して呼ぶ事が多くあります(信販系ギフト券)。

しかし、百貨店などでも発行している事があり、これらの事も指しています。

主に贈答品として購入されており、商品券と同じく現金のように使用する事ができます。

しかし、ギフトカードについてはおつりは出ません。

使用できる場所は幅広く、スーパー、百貨店、コンビニ、専門店、ホテルなどで使用可能です。

どのような場所で使用できるかは、発行している会社によって異なります。

また、中華街専用、旅行専用など、特定の場所や用途に限定されるものも存在します。

★両券の違い

最後に”商品券”と”ギフト券”との違いについてですが、上で述べた通り、

どちらも商品やサービスの購入に使用できる有価証券で、大きな違いはありません。

小売店や事業協同組合などが発行するものを「商品券」、クレジットカード会社が発行するものを「ギフト券」と呼びますが、

「ギフト券」にはクレジットカード会社以外が扱うものもあります。

また、おつりがもらえる、もらえないという点にも違いがあります。

「商品券」は扱う小売店などによって異なりおつりが出る場合もあるものの、「ギフト券」は出ない事が一般的です。

 

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