四大宝石の一つ、エメラルドについて

①概要

ベリルと呼ばれる、ベリリウムを含む鉱物の一種です。

5月の誕生石で、石言葉は、「幸福・幸運・安定・希望」などになります。

名前の語源ですが、「緑色の石」を示すサンスクリット語「スマラカタ मरकत (marakata)」に由来します。

尚、和名では、「翠玉・緑玉」と呼ばれます。

ベリルの中で緑色の強いものがエメラルド、同じベリルでも淡い青色のものはアクアマリンになります。

古いものでは、紀元前4000年頃のバビロニアで宝飾品として利用されていたようです。

古代エジプトのクレオパトラが鉱山を持っていた記録があるほど、エメラルドを愛用していたと有名です。

クレオパトラの瞳の色がエメラルド色だったともいわれており、特に愛着が湧いたのかも知れませんね。

薬の効果が信じられていた時代もあり、万能薬として利用されていました。

傷の無いエメラルドを得ることは、欠点の無い人間を探すよりも難しいと言われるほど、

成長の過程における傷やインクルージョン(内包物)が多い宝石です。

この傷が天然の基準でもありますが、当然の事ながら傷が少ない方が価値が高くなります。

傷の多さや強度不足を補うため、様々な処理がなされます。

ほとんどのエメラルドに対し、傷に対してオイルや樹脂を含浸する処理がされています。

また、割れやすさや劈開を考えて、透明感を引き立たせたエメラルドカットがなされます。

ちなみに、結婚55周年の記念日は「エメラルド婚式」と呼ばれます。

②お手入れ方法

洗剤や薬剤、超音波洗浄機などを使用すると傷に対して使用したオイルが抜けて、

傷が目立つようになる場合があります。

また、液体での洗浄には向きませんので、乾拭きや刷毛で汚れを優しく除去してください。

保管される際も乾燥しすぎた環境は厳禁です。