超高額古銭とその他の古銭の事、アレコレ

①世界で一番希少な古銭は?

 (Wikipediaより)

現時点で世界最高額の値段がついた古銭は、1794年にアメリカ合衆国で発行された「フローイング・ヘア・ダラー」です。

気になるお値段は・・・なんと12億円(約一千万ドル)です!!

さらに驚く事として、このお品、金貨ではなく銀貨なのです!

重量は26.96gとされているので地金として計算すると2千円少々といったところでしょうか。

デザインは表面に州を表す15個の星をあしらい、中央に右を向いている自由の女神が配置されています。

裏面に周りにリースでかこった鷲をかたどったもので、スペインドル硬貨を元に製造されました。

アメリカ合衆国の貨幣鋳造所は1792年にオープンしたのですが、

最初の2年間は試鋳貨と呼ばれる試作品及び銅貨しか製造されませんでした。

つまり、この古銭はアメリカが発行した最初の1ドル硬貨であり、最初の銀貨と言われています。

さらに200年以上にわたって発行直後の美しさを保っており、保存状態が完璧なのです。

とはいえなぜこんなに高額な金額がつくほどの価値があるのでしょうか。

これだけ高額になった理由はコイン発行数が少なく、さらに現存する枚数も120枚から130枚しかない点、

その中でも保存状態が非常に良い逸品であったという点で希少価値が生まれました。

そして何よりも大国であるアメリカ初の銀貨という点も評価を上げたポイントのようです。

ちなみにですが、当然ながら私は見た事はありません(レプリカが多く出回っており、それは目にした事があります)。

②こんな古銭も!

①とは異なる古銭として、同じくアメリカのセイント・ゴーデンズ・ダブルイーグルもかなりの高額古銭と言われております。

1933年にアメリカで発行された20ドル硬貨です。

このお品は金貨であり、金が90%、銅が10%でできたコインになります。

セイント・ゴーデンスという彫刻家がデザインしたコインであり、アメリカで最も美しいコインだと言われています。

実はこのコイン、44万枚製造されましたが、一度も流通することなく、何枚かを残して溶かされてしまいました。

現存する個体は10枚と言われており、そのうちの1枚が個人のコレクターによって2002年に7億5千万円で購入されました!

ちなみに、残り9枚はアメリカの金塊保管所に貯蔵されています。

③日本の古銭はどうか?

日本の古銭にも触れておきたいと思います。

3-1.古金銀

古金銀は、江戸時代中期から明治時代まで使われていた貨幣になります。

日本では明治時代に通貨制度が変わった事により、古金銀は使われなくなりました。

古金銀の種類には、一分金(銀)、二分金(銀)、一朱金(銀)、二朱金(銀)があり、

わかりづらい表現にはなりますが、流通していた当時の価値は、

一分金(銀)が一両の4分の1、二分金(銀)がその2倍です。

また、一朱金(銀)が一分金(銀)の4分の1、二朱金(銀)がその2倍になります。

名称についている金と銀は、金貨か銀貨かの違いを表しています。

一分金と同じ価値を持つ一分銀、二朱金と同じ価値を持つ二朱銀などが鋳造されるようになったのは江戸時代の末期です。

原価が高い金を使う金貨ではなく、銀貨を発行せざるを得なくなってしまった当時の幕府の厳しい経済事情がうかがえます。

二分銀については、幕府は発行しておらず、地方貨幣としてのみ使われていました。

3-2.大判、小判

大判とは、金の塊を槌で叩いて薄く大きく広げた楕円形の貨幣の事です。

一番古い大判は天正大判で、天正16年(1588年)に豊臣秀吉の命で鋳造されたと言われています。

大判は後藤四郎兵衛家の家系の職人だけが作る事を許されており、それが正式のものである証として、後藤家の墨書きが描かれていました。

大量生産には向かない製法をとっていた大判は、恩賞や褒賞のために使われる特別な貨幣でした。

小判は、1500年代後半から江戸時代にかけて徳川家康の命で鋳造された貨幣です。

江戸時代より前の小判には武蔵墨書小判と武蔵墨書小判の2種類がありますが、

武蔵墨書小判については徳川家康の命なのか断言できないと言われています。

小判は大判とは違い広く流通させる事を目的として発行されたため、手書きの墨書きではなく刻印のような手法が採用されました。

日本最高額の古銭としては、大判に分類されます、天正大判の中の「天正菱大判金」です。

天正菱大判金は豊臣秀吉が贈呈用に鋳造を命じた大判で、発行数も非常に少なく希少価値の高い大判です。

現存する枚数も世界中でたった6枚しか確認されていません。

金額はなんと5,000万円〜7,000万円にもなるとの事です。

古銭の専門オークションなどでは1億円以上の値段がつく事も・・・

3-3.穴銭

穴銭とは、その名の通り、通貨の中央に穴が開いているお金で、現在の5円玉や50円玉のような形状をしています。

厳密には四角い穴の空いたものが穴銭、丸い穴の空いたものは古圜法と呼ばれています。

日本最古の貨幣である和同開珎は穴銭であり、708年に作られました。

963年までに鋳造された12種類の穴銭は皇朝十二銭と呼ばれ、現在では大変貴重なものとなっています。

また、江戸時代から明治初期までの約240年もの間使われていた穴銭が、寛永通宝です。

寛永通宝は庶民の通貨として流通しており、200以上の種類があります。

戦国時代から各藩が独自に発行していた地方貨幣と呼ばれる穴銭は、天下が統一された江戸時代には使われなくなりました。

鋳造の基になったとされる母銭となると価値が出てきます。

穴銭の形をして絵が描かれている絵銭は、本物の貨幣ではありませんが、古銭として価値がつくものも存在します。

 

詳しくお伝え出来たか、また有用な記事になったかどうか、いささか不安ではありますが、

堺市西区上野芝向ヶ丘町の買取店、堺買取センターでは、古銭もお取り扱いさせて頂いております。

気になるお品がありましたら是非ご用命くださいませ。